アイデンティティ

例えば

記憶が椿のように
固い地面の上に
落ちたとしたら

その白くなった脳に
語りかける
手紙のような詞が
必要でしょう

この痛みだけ
忘れるための
麻酔の現

今は空想ですが

留めていたい
喜びも憂鬱も同なじずつ

誰も知らないわたしだけのもの
誰も知り得ないわたしだけのもの

この陸でもない生活を
あなたと繰り返せる
たった一つの身体

もう空想を辞めて
わたしはわたしでしか
生きられない